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大幸コラム

紛争鉱物資源 – コンフリクトミネラル (conflict minerals)

紛争鉱物資源 (conflict minerals)

紛争鉱物とは重大な人権侵害を引き起こす内戦や紛争に関わる武装勢力の資金源となる恐れのある鉱物の錫 (Tin)、タンタル(Tantalum)、タングステン(Tungsten)、金(Gold)を指し、一般的に英語の頭文字をとって「3TG」と呼ばれています。

EU では長らく、原産国で強制労働や人権侵害の原因、紛争の資金源になっている紛争鉱物資源の域内への輸入などに関する規制について検討されてきました。

欧州委員会は「紛争鉱物資源に関する規則案」を発表し、欧州理事会および欧州議会との協議を経て、非公式な合意に達していました。

今回、欧州議会で採択された同規則案は、EU 理事会で承認された後、適用されました。

米国金融規制改革法 (通称:ドッド・フランク法) の紛争鉱物条項でも錫(Tin)、タンタル(Tantalum)、タングステン(Tungsten)、金(Gold)の4つを紛争鉱物に指定し、(製品に使われている紛争鉱物が)コンゴ民主共和国およびその周辺国の武装勢力の資金源になっていないことを確認するよう、企業に義務付けています。

更にコンゴ民主共和国(DRC)は、世界最大のコバルト(Cobalt)生産国です。

コバルトは、リチウムイオン電池に使用されており、需要は今後大幅に増加すると予想されています。

コバルトの採掘に係る問題で、安全でない労働環境や児童労働に対する懸念が指摘されています。

RMI (旧 CFSI) メンバーは、「コバルトの責任ある調達、特にDRC のコバルト採掘における児童労働事例に関連するリスク」に焦点を当てたワーキンググループを設立しました。

そこを通し、各企業は、コバルトサプライチェーンの「透明性」を高めると共に、サプライチェーン関係者と協力してコバルトの責任ある調達を推進しています。